氷河期世代年表・就職氷河期世代はどのように生きて来たか

就職氷河期世代が幼少期から大学卒業、そして就職後に至るまでどのような背景で生きてきたのかをひとつにまとまった情報が欲しいと思いまとめました。

氷河期世代を一つにくくると10年近くになってしまい、時代の流れが分かりにくくなったため、就職氷河期の前期と後期に分けて年表を作りました。当然一部重複する所や、ずれる所もありますが、全体的な流れを参考にしてみてください。

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世代氷河期前期世代
(1993~1998年卒)
氷河期後期世代(超氷河期)
(1999~2004年卒)
主な生まれ年1970年~1975年1978年~1982年
幼少期
(乳幼児期)
第2次ベビーブーム期にあたり、同年代の人口規模が大きい(18歳人口は1992年に約205万人と戦後ピーク)​
幼少期の1970年代、中東石油危機後の安定成長期に育つ。
経済成長は鈍化したものの社会は安定しており、家族は節約志向の中で子育てを行った。
少子化の進行期で出生数が減少傾向。幼少期の1980年代はバブル経済期であり、家庭も社会も比較的豊かだった。消費税導入(1989年)など制度変化はあったが、総じて経済好調な時代に育った。
小・中学校
(学齢期)
1970年代後半~1980年代にかけて
小中学校在学。
日本経済は高度成長を終え安定成長からバブル景気へと向かう局面で、社会情勢は好調(失業率低位、所得上昇)。教育面では6日制授業が当たり前で、詰め込み教育や受験競争が厳しかった時代。将来の受験に備え塾通いする子も多かった。
1980年代半ばには円高・貿易摩擦など経済環境の変化があったが、国内では生活水準向上とともに教育への期待も高かった。
1980年代後半~1990年代に小中学校在学。
バブル崩壊(1991年)に伴い経済は「失われた10年」と呼ばれる低迷期に突入し、親世代の雇用不安や所得停滞も生じ始めた。1989年の昭和から平成への改元や消費税導入(3%)といった制度変革を子どもながらに経験。
1995年には阪神淡路大震災・地下鉄サリン事件など社会不安を感じる出来事も発生。教育面では週5日制への移行が始まり(土曜休校月1回が1992年開始)、ゆとり教育の萌芽が見られたが、学習内容削減が本格化する前で基礎学力重視は維持された。
高校
(15~18歳頃)
1986~94年頃に高校在学。
受験戦争のピーク世代であり、18歳人口は1992年に約205万人と過去最大​
大学入試は狭き門で、浪人(再受験)も珍しくなかった。大学共通一次試験に代わり大学センター試験が1990年に導入され、この世代から新テストでの受験となった。文部省は膨張する受験志願者に対応すべく1980年代後半に大学定員を一時的に拡大
高校卒業後の進路:1990年当時、4年制大学への進学率は約24.6%​と現在より低く、高卒で就職する者も多かった(バブル期後半までは高卒求人も好調)。
1992~2000年頃に高校在学。
少子化で競争緩和が進み、大学進学希望者にとって前世代より有利な環境。2000年には4年制大学進学率が約39.7%に上昇​し、大学入学は以前より「易しく」なっていた。
受験制度はセンター試験世代で変化はなかったが、定員拡大や大学新設もあり「全入時代」の序章となる。いわゆるFランク大学の出現など大学進学の大衆化が進んだ。
高校卒業後の進路:大学等への進学者が増え、高卒就職者は減少傾向。一方、1990年代後半の就職難を反映し、高卒で就職を選んだ場合は厳しい雇用環境に直面し始めた。
大学
(18~22歳頃)
1989~98年頃に大学・短大在学。入学当初はバブル景気の残影があったが、在学中の1991年にバブル崩壊。以降は平成不況で企業業績が悪化し就職採用を大幅縮小。1992年頃には早くも「就職氷河期」という言葉が登場し、この世代の卒業時を直撃。
就職活動を控える中、希望職に就けない不安が広がった。
在学中の社会出来事として、1995年の阪神大震災・オウム事件、1997年の金融危機(山一證券・北海道拓銀破綻、消費税3%→5%引上げ)などが発生。景気は停滞し「失われた10年」と呼ばれる状況で卒業年度を迎えた​。
1995~2004年頃に大学・短大在学。
日本経済はデフレが深刻化し、失業率も戦後最悪水準に達した(2002年に5.4%、15~24歳では2003年に10.1%の失業率)​。
在学中、1999年に労働者派遣法改正が行われ多くの業種で派遣労働が解禁された。
不良債権処理や構造改革が進められ、2002年頃から景気回復基調が見え始めた。この改革の真っただ中だったため、新卒採用は極度に冷え込んだままで、この世代の卒業直前(1999~2001年)には求人倍率・就職内定率とも戦後最低クラスとなった​。
就職活動
(卒業期)
1993~1998年卒の就職活動:バブル崩壊直後から企業の新卒採用が急減。求人倍率(大卒)は1991年卒時の約2.86倍から1996年卒で1.08倍まで急落し、売り手市場から買い手市場へ一変した。
就職難の深刻化で1994年頃「就職氷河期」という流行語が定着​。学生は多数企業へのエントリーや内定辞退ゼロを余儀なくされ、不本意な就職も増加。
1997年卒・1998年卒は一時的に求人倍率が1.5~1.68倍まで回復​し「氷河期終了か」との見方も出た。しかし1997年末の金融破綻やアジア通貨危機で採用意欲が急減し、再び就職戦線は厳冬となった​。
圧迫面接と言われる威圧的やセクハラとも言える面接を経験した者も多い。
1999~2004年卒の就職活動:就職氷河期の最終盤かつ最も厳しい時期。大卒求人倍率は2000年卒で0.99倍と初めて1倍割れし、学生数に対し求人が不足。
高卒でも求人倍率が1990年の2.57倍から2003年には1.21倍まで低下した​。
就職内定率も低迷し、大卒で91.1%(2000年)と過去最低水準​。

大手企業のみならず中小企業の門戸も狭く、「100社受けても内定ゼロ」といった事例が語られた。就職先のミスマッチや未内定卒業も頻発。
この結果、多くの若者がフリーターや非正規就労に流れたり、就職活動を諦めニートとなる者も増加した。
就職直後
(社会人初期)
1990年代後半の社会人スタート。入社できた者も、景気低迷下で企業の業績悪化に伴う雇用不安に直面した。終身雇用慣行が揺らぎ始め、採用抑制や早期退職勧奨などが行われた。
この時期、非正規雇用比率が上昇傾向に転じ(勤務者に占める非正規の割合:1985年16.4%→1995年20.9%​)、新卒正社員になれなかった者はアルバイト・派遣などフリーターとして働き始めるケースが目立った。一度レールから外れると再就職の機会が乏しく、正社員経験のないまま数年が経過する人も多かった。企業の中途採用は即戦力重視で、この世代のような未経験者には厳しかった​。
2000年代前半に社会人スタート。新卒就職できずフリーター・契約社員となる者が多数。派遣法の規制緩和(1999年)で派遣労働が原則自由化、2004年には製造業派遣も解禁され、企業は正社員ではなく派遣・契約で若年労働力を確保する動きを強めた。
2000年代半ばには景気回復もあって新卒市場は持ち直したが、氷河期世代は既卒扱いとなり恩恵はほぼ無かった。
不安定就労者のまま「年長フリーター」化する人も増加し、フリーター人口は2003年に約217万人とピークに達した​。2008年のリーマンショックでは、派遣切りや内定取消しが社会問題化​。不安定な雇用に就いていたこの世代も大きな打撃を受け、職を失う者が続出した。
30代前半
(30~34歳頃)
2001~2008年頃(30代前半)
就職氷河期を引きずったまま30代に突入。2002年頃から景気は回復基調(いざなみ景気)となり有効求人倍率も上昇したが、この世代の多くは不安定就労から抜け出せなかった。
正社員未経験のまま年齢を重ねた「年長フリーター」が社会問題化。企業は新卒一括採用を重視するため中途採用市場で未経験30代への風当たりは強く、職業訓練や再就職の公的支援も十分ではなかった​。政府はようやく重い腰を上げ、2008年「フリーター常用雇用化プラン」を策定。不安定就労者(25~39歳)100万人を3年で正社員化する目標を掲げ、若者サポートステーション事業の拡充など支援に乗り出した​。
また、この頃には団塊世代が50歳前後となり、役職が無くても(仕事をしていなくても)高給与の世代が上に多く、この世代は終身雇用に守られていたことから激務だが昇進できない背景があった。
2007~2014年頃(30代前半)
後期世代も30代に入る時期。2006年までの景気拡大で就職環境は改善したものの、氷河期にスタートを切れなかった人々は引き続き不安定雇用が多かった。
2008年のリーマンショック直後には若年者雇用が再び冷え込み、雇用改善が遅れる。民主党政権期には緊急人材育成支援事業など職業訓練施策もあったが、この世代の抜本的救済には至らず。2013年以降のアベノミクスで有効求人倍率は上昇したが、既卒・非正規の30代には厳しい状況が続いた。不本意非正規のまま30代半ばに差し掛かった層は前期世代同様、政策的支援の対象として認識され始めた(ハローワークによる既卒者対象求人枠の設置など)。
団塊世代の終身雇用制度による弊害を受け、昇進は出来ず、給与は上がらず、残業だけは昔の名残が残り、激務に晒されるものも多かった。
30代後半
(35~39歳頃)
2009~2016年頃(30代後半):前期世代が35歳前後となった時期。リーマンショック後の景気低迷とその後の景気回復(アベノミクス)を経験し、統計上は失業率改善・求人増加が見られた。しかしこの世代では正規雇用に就けない層が依然多数存在。政府は2010年前後より企業の中途採用拡大や既卒者採用助成金(例:年長フリーター特別奨励金​)などを実施したが、大きな改善には至らず。
2010年代後半になると、この世代の未婚率や低所得問題がクローズアップされる。不安定雇用や無業状態にある氷河期世代は約100万人に上ると推計され​、社会問題として認識が定着した。
2015~2022年頃(30代後半):後期世代が後半30代を迎えた時期。日本全体では人手不足感が強まり、新卒には売り手市場の好景気だったが、氷河期世代の中途採用は依然困難が伴った。政府は2019年、経済財政改革の基本方針にて「就職氷河期世代支援プログラム」を策定。
35~44歳の氷河期世代を対象に3年間で正規雇用者30万人増を目標とする集中支援を開始した。
しかし支援開始後まもなく新型コロナウイルスの流行(2020年)に見舞われ、景気が急減速。計画の第1ステージ(2020~22年)で正規雇用化は目標を大きく下回り、2023年度から第2ステージ(2023~24年)として支援継続が決定した。
40代前半
(40~44歳頃)
2011~2020年頃(40代前半):前期世代が40代に入った時期。
就職氷河期世代は「ロスジェネ(失われた世代)」とも呼ばれ、低収入・未婚率の高さや老後不安が社会問題化。政府・自治体による支援策も本格化し、2019年には国が主導する全国プラットフォームが設置されるなど支援体制が整備された。新卒氷河期から20年以上経過したが、この世代ではなお多くが不本意非正規や失業状態にあった。コロナ禍で一部支援事業は停滞したものの、社会全体で救済に向けた機運が高まっていった。
2019年~現在(40代前半):後期世代も40代に突入。
2019年開始の氷河期世代集中支援プログラムの主な対象層となり、ハローワークの専門窓口設置、企業の氷河期世代採用枠創出、職業訓練提供などの支援策が展開された​。コロナ禍を経て2022年に支援プログラム第1ステージが終了したが、正規就業者数の増加は当初目標の30万人に届かなかった​。政府は支援の第2ステージ(~2024年)を継続し、更なる就労支援と生活支援を図っている。労働力人口の減少が進む中、この世代の活躍促進は社会的課題となっている。企業も多様な人材活用を模索し、中途採用拡大やテレワーク推進等で氷河期世代の就労機会増加に努めている。
40代後半
(45~49歳頃)
2019~2025年頃(40代後半):前期世代が40代後半に達した時期。就職氷河期支援の総仕上げとして、政府は2024年まで集中支援を続行中​。
自治体でも氷河期世代の公務員中途採用枠を設けるも、依然として正規職に就けないまま50歳を迎えようとする人も多い。厚生労働省の調査等でも、この世代の生活困窮や将来の年金受給不足が懸念されている。
社会保障面では、就職氷河期世代を対象に生活困窮者自立支援や職業訓練を強化し、「このまま高年齢層にしない」よう支援を続ける方針が掲げられている。今後も継続的フォローが課題。
2025年以降(40代後半):後期世代も数年内に40代後半に達する見込み。前期世代の状況を踏まえ、彼らが50代に入る前にどれだけ安定した職に就けるかが焦点となる。
政府は引き続き就職氷河期世代への支援策を拡充する方針で、2025年以降も必要に応じプログラムの延長や新施策が検討されている。民間団体やNPOによる就労支援・生活支援も重要になってくる。超高齢社会で労働力不足が深刻化する中、この世代の潜在力活用が経済社会にとっても鍵となる。本人の生活安定のみならず、社会的孤立や生活保護予備群化の防止という観点からも、継続的な支援が求められている。

一部、本来なら重複する場所はありますが、このように就職氷河期世代は就職活動を苦しんだ一方で、就職をした者にとっても団塊世代の役員滞留が常態化していく中で、業績は上がらず、給与は上がらず、だが激務であるという厳しい一面がありました。

この辺りを簡単にまとめたものが下記のサイトです。こちらもご参考ください。

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